秋ナスは嫁に食わすな

ナスと言えば、キュウリやトマトと共に、夏に出来るイメージがありますよね。実際、ナスは2月頃に種を蒔くと、6月〜9月頃に収穫でき、立派な夏野菜です。

でも、秋に採れるナスもおいしいのです。
ナスは、秋に入って朝晩冷え込むようになると、昼間の日光で作り出した栄養分を夜のうちに、効率よく蓄えることができるようになり、おいしさが凝縮。
しかも、夏にとれるナスに比べて果肉のきめが細かくなるので、歯応えもあり、それが、格別のおいしさを引き出すのです。

このおいしい秋ナスには、「嫁に食わすな」という、よく知られたことわざがあります。直球で解釈すると嫁いびりのようですが、意味は他にもあるんです。

【1】意地悪説
「こんなおいしいものを、お嫁さんに食べさせるのは、もったいない」といった、おしゅうとめさんの意地悪という説。言葉のままの意味ですね。

【2】優しさ説
「ナスには体を冷やす性質があるから、多く食べるとお腹をこわしてしまうし、特に子供を産む女性は子宮を傷めてしまうので気を付けなさい。」とお嫁さんを気遣って、注意を促しているという説。お嫁さんへの優しさから出た言葉と言えます。

【3】縁起をかついでいる説
その他にも、秋ナスは実の中の種子が少なくなるので、子宝のことを考えて、縁起を担いでいるという説もあります。


このようなことが言われるのも、秋ナスのおいしさが昔から注目されてきたからかもしれません。

現在でも、秋ナスは、美味な食材として食べつがれています。これからは朝晩は涼しくなってきて、秋ナスの美味しさが増して来る頃。和洋中華、どんな料理にも合うナスを、今夜のおかずに、選んでみてはいかがでしょうか?

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